[コラム]クリーニング×アウトドア|電熱ウェアの洗い方

クリーニング林です。

今回も過去にブログ掲載したものの中から、スポーツやアウトドアに関係するものをリライトして寄稿させて頂きます。

今回は、最近よく目にする電熱ウェア。
寒い日の、アウトドアやスポーツの待機時間等で活躍する機会も多いと思います。洗い方に迷っている方もいらっしゃるはず。

ちなみに、私はクリーニング屋の二代目でして、職人気質な親と一緒に働いております。
そんな父と私のエピソードも交えて、お伝えいたします。




電気のチカラ


先日ふと父に目をやると何やら見慣れないベストを着ている。

よくよく胸元を見ると何やらロゴが光っている!

あの父がまさか、、

それは何だと聞いてみる。

「暖かいベストだ。」

「これはいいぞ。」

なんと。

ちょっと見せてもらう。

充電式のバッテリーをつなぐと首、背中、腰のマイクロカーボンファイバーなるものが発熱し、体を温めてくれるらしい。


1.洗濯表示をしっかりチェック


しかも洗えるだと?!
 ※赤丸の部分のマークに✖️がついていたら手洗いでも洗えないので注意してください。

そんな流れで今回は父愛用の温熱ベストを洗ってみます。

※バッテリー本体は洗えませんので必ず取り外してから洗います。

バッテリーを繋ぐコードは取り外せないので一緒に洗って大丈夫なようです。


2.洗濯機はNG。手洗いで優しく押し洗い


洗濯表示を見て分かる様にこの温熱ベストは手洗いで洗う必要があります。

マイクロカーボンファイバーがとてもデリケートなものなのでしょう。

メーカー側も手洗いを強く推奨しています。

この製品のようにエリが高いベストはエリ部分が汚れやすいです。

男性なら皮脂、女性ならファンデーションなどが付きやすいです。

強い洗いが出来ませんので全体を洗う前に洗濯用固形石鹸をブラシに付け前処理しておきます。

ファンデーションや口紅もあまり強くついていなければ洗濯用石鹸で良く落ちます。水温は30℃です。

同じく30℃の水に洗濯用中性洗剤を適量入れ、優しく押し洗いします。

揉み洗い等は厳禁。汚れを押し出すイメージで優しく洗います。

液体の中性洗剤を使用するのがいいと思います。私はエマールを使用しています。




3.ゆっくりしっかり濯ぎます。


泡が出なくなるまで濯ぎます。

中綿が入っているので洗剤が残りやすいです。3回ほどしっかり濯ぎました。この時もガチャガチャせず押しながらゆっくり濯ぎます。


4.タオルで脱水


タオルで脱水します。

中綿内にかなり水が残るのでタオル脱水の前に畳んで上から押すなどしてある程度水分を出しておくといいと思います。それでもタオルを2枚使いました。


5.日陰で平干し


日陰で平干しします。

私は湯船の上に100均の網を乗せて平干ししています。

バッテリーを繋ぐコード部分は洗う時はポケット内に入れていましたが乾かす時は外に出したほうが乾きが早そうです。

完成です。

アイロン禁止の表示なのでアイロンはしていません。

今回は温熱ベストを手洗いしました。

「寒い時は動け!」幼い私に一点の曇りなく叫んでいた父。

スノボでジャンプに失敗し、背骨を陥没骨折した私を内科に連れて行こうとした父。

そんな父が毎日得意げに温熱ベストを羽織り仕事をしている。

人類はまた1つ恐ろしいものを発明してしまったようだ。

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