［コラム］ゴアテックスの靴を丸洗い
こんにちは。
クリーニングハヤシ2代目です。
アウトドアやスポーツまつわる素材のクリーニングについて寄稿させてもらってます。
今回はゴアテックスの靴を丸洗いします。
登山用の靴ですが、私はやっぱり釣りに使っています。ちょっとハードな磯に行く時に30分ほど山道を歩く事があったりするのです。
■ ゴアテックスとは
一見、普通の登山靴に見える写真の靴ですが、内側にはゴアテックスが使われています。
ゴアテックスとはレインウェアに良く使われる外からの雨は防ぎ、中からの湿気は逃してくれるという高機能素材です。
「防水透湿素材」なんて言われたりしています。
ゴアテックスに関してさらに詳しくはゴアテックスとは？で以前紹介していますので興味のある方は是非ご一読下さい。
ただでさえ蒸れる靴の中は雨の日はさらに蒸れますので中の湿気をしっかり逃してくれつつ、外からの雨はしっかり防いでくれるゴアテックスは、登山などの長時間雨にさらされるアクティビティで重宝されている訳です。
前置きが長くなりました。実際の作業に入りましょう。
ゴアテックスシューズのクリーニング① まずは分解
靴ヒモ、中敷が取り外せる物は取り外します。
作業場所は風呂場です。
ゴアテックスシューズのクリーニング② 洗い
靴用ブラシで大まかに土などの汚れを落としておきます。
靴ヒモの下のベロと言われる部分は特に汚れが溜まりやすいので入念に。
大きめのバケツに40℃のお湯、エマールを適量入れ、食器用スポンジの柔らかい部分で全体を洗います。メーカーに問い合わせた所、靴の中までジャブジャブ水洗いして大丈夫との事。モデルやメーカーによって靴の内部を水洗い出来ないものがありますのでメーカーに直接問い合わせてから洗う事をおすすめします。
中敷と靴ヒモも同様に洗います。
※洗剤は柔軟剤、漂白剤、蛍光増白剤、シミ抜き剤が配合されていないものを使用します。
ソール部分はメラミンスポンジ（激落ち君）でさらにキレイになります。
靴底に小石などがはさまっているパターン。良くあります。
マイナスドライバーがオススメです。
ゴアテックスシューズのクリーニング③ すすぎ/乾燥
水を流しながら入念に濯ぎます。
洗剤が残っているとシミになったり、ゴアテックスの機能が低下したりします。
タオルで脱水します。
洗濯機での脱水は厳禁です。
この日は雨が降っていたので室内乾燥です。乾きやすいように靴の中にキッチンペーパーを詰めています。
屋外に干す場合は日陰で自然乾燥します。
ゴアテックスシューズのクリーニング④仕上げ
乾燥終了後、仕上げに靴用の撥水スプレーをシュー。必ずフッ素系のスプレーを使用します。
レインウェアと同じようにゴアテックス製品の洗浄後は撥水スプレーをかけておく事を強くおすすめします。
完成です。
一見、難しそうな登山靴のケアですが基本の流れは
①洗い
②すすぎ
③脱水
④乾燥
という風に衣類の洗濯と何ら変わりはありません。メーカーに問い合わせてみて水洗いが可能と言われたならば是非お気軽にお試しを。次の登山などのアクティビティが待ち遠しくなる事請け合いです。
～技術と信用の店～ クリーニング林